何年かぶりにブログを開いてみました。

そこには見てられないくらい青臭い自分がいました。


だけど、少なくとも誰かに届く言葉を持っていたと思います。


少なくともモテました。


今よりも。


今?


寄ってくるのは、ぼさぼさの毛並みの野良ねこだけだ。





もう一度、

ノートを広げよう。

すべてはそこから始まった。



2011 2月23日 kibun



ブログとかSNSって期間を空けると、
そこに入っていくのをとても躊躇ってしまいます。

大縄跳びと一緒です。
一度躊躇って足を踏み出せないと、
ずっと入っていこうとして、
体だけ揺らしたままだ。


想像してみてください。


大縄跳びの縄はずっと回ったままなのに、
そこへ入っていけない、南米にいそうなくるくるパーマの二十七才を。



それがキブンです。コンバンワ。


行方不明が二人います。



高校のときの知り合いなのです。


友達って書かないのは、向こうが友達だと思ってなかったりしたら、

ぼくのハートが、台風が来たときの木造住宅(築六十年!)になってしまうじゃないですか。


で、その行方不明者なんですが、
一人はね、高校の一年のときからの付き合いで、
自転車で一時間半くらいのところに住んでいた河童(仮名)。

河童は音楽に詳しくて、Green dayのCDを貸してくれて、
ギターも持っていたし、ビートルズのポスターが部屋に貼ってあった。


だけど、一度も彼がギターを弾いているのは見たことがなかった。


そして、河童は絵が上手かった。

何故か人の横顔しか書かなかったのだけれど、
その横顔は今にも動き出しそうで、
音楽室のベートーベンの肖像画よりも躍動感があった。


彼は「漫画家になる」としばらく言っていたことがあった。



だけど、彼は一度も正面の顔を書かなかった。


河童はたぶん唯一、ぼくが高校のときに口にしていたことを本気で信じてくれていた人間だ。



だけど、彼はいつの間にか姿を消してしまった。


もう一人高校のときの行方不明者で、
まっくろくろすけ(仮)というのがいる。


彼はもう南米のコーヒー農園で働き始めて、

はや三十年たってしまったよというような外見だった。

つまり、色が黒くて、どちらかというと老けていて、
だけどとても人懐っこい笑顔のする男ってことです。

彼は絶対に会社に就職はしないと決めていて、
高校を卒業してから長野県にレタスを収穫しにいったり、
カメラマンのアシスタントをしたり、
お洒落古着屋で働いてしばらく休むといったことを繰り返していた。


まるで人生を何度も味わうかのように。


彼が短期の仕事を終えるたびに、
ガストの一席をドリンクバーだけで占拠した。


河童とまっくろくろすけの二人に共通するのは、

何か「特別」になりたいと思っていたことだった。

普通に大人になって、結婚して家庭持って、使い捨ての歯車になってしたくない仕事をするなんて、
それのどこがカッコイイんだ?って思っていた。


“それは間違いなくぼくも同じだった”


だけど、それは年とともに葛藤することになる。


二十一才くらいのとき、
ぼくと河童はある池で貸しボート屋のアルバイトをしていた。


少ししかお客は来なくて、
来てもボートを貸すときと、
返してもらうときだけしか仕事はなかったから、
話す時間はたくさんあった。

ぼく「ギター弾いたりしてんの?」
河童「弾いてるよ。弟が」

ぼく「横顔以外はかけるようになったか?」
河童「いままでいつも顔、西向いてたじゃん。すげえよ。東向けるようになった」


ぼくと河童はそのボート屋の仕事がなくなってから、
会わなくなっていった。

ぼくは学校に入り、同時に会社で働きだした。


河童はぼくと考え方が似ている。


だから河童がなぜギターを弾かなかったのか、

なぜ横顔以外書かなかったのかをぼくは知っている。



それは「怖い」からだ。



ギターを弾けなかったとき、
漫画を描けなかったとき、
自分がもしかしたら「特別」ではないということを
認めなければいけなくなるからだ。


“大縄跳びで、飛び込まなければ、縄にひっかかることはないからだ。”


その後河童がどういう五年間を過ごしたのかを知らない。

まっくろくろすけが今どうしているかを知らない。

だけどぼくがもし、何かを成し遂げたら、彼らは連絡をくれるだろう。


そして二人してこう言うのだ。



「おめでとうなんて言わんけど」と。



そしてぼくは、「ありがとう」と応える。


その日が来るときのために、

きっとぼくは書き続けるだろう。






「一喜一憂をしてても仕方がない。
棺桶の釘を打たれるまで何が起こるかなんてわからないよ」

死神の精度

伊坂幸太郎
その先に


おひさしぶりです。


コンバンワ☆


二年連続クリスマスイヴはひとりでM1グランプリを観戦してました。


喜文です。



こうやって振っておいてクリスマスとM1についてこれからまったくふれませんから、


そこは喜文イズムてことで。



この前ある仕事を頼まれて、エレベーターに乗ったんです。



エレベーターに乗る仕事といっても、

「三階婦人服売り場へまいります」とはちがいますよ。




ただのお使いです。


小間使いです。


命令されてしたがうしかない、給料という縄に縛られたぼっさぼさの犬です。




そんなおれが与えられた誰もやりたがらない危険な仕事は








延長コードを5階に返しにいくことでした。 





一階のエレベーターホールで上昇思考のエレベーターを待つ。



三基あるエレベーターのうち、


医者限定お見合いパーティにしか参加しない33才の女性のような方はいらっしゃらないようで。



みんな下に行ってしまいます。



ようやく来たと思って乗り込もうとしたら、


そこにおっさんがいました。


いえ、おっさんというにはあまりにも失礼なそのみなり。



高そうなスーツを着込んだ紳士です。


馬主じゃねえのか?!


とおもうくらいの貫祿です。



金持ち=馬主というまちがった認識をもつ24才。


あ、あと一週間で25才だわ。



軽く鬱だ。






だってよう、おれ25才までに馬主になる予定だったんよ?!



ふん。


そんなダビスタやってた時代のはなしはいいや。




その紳士、あまりに貫祿十分どっかりと入り口に立ってるもんだから、


乗り込みづらいのね。


「ちょっとすいません」


と言って乗り込もうとすると、


「あぁ、失礼」



そう言って紳士はエレベーターを降りていったの。



異臭を残して









この匂いは…










明らかに屁だ!!!






異変に気づいたおれはあわててボタンを押しました!



それはもうすばやく。





ポチ



ドアがしまっていくよぅ~。







ばかやろう!!



閉と開の漢字似すぎなんだよ!!




まるでエネルギーを入れられたかのように屁とともに上昇をはじめるエレベーター。



閉じられた箱ものの世界の中で生死を彷徨うおれ。




こんなに息を止めたのは、



大好きなあのひとに出会った瞬間と、




いまこのときだけだ。














チーン。


エレベーターが止まったことを知らせる音。



これぞ福音。






やっと逃げれる!



そうおもって階数表示をみると、








まだ三階でした。





て、ことは誰か乗ってくる!!!





それはそれで大ピーンチ。


だって乗ってきたひとは絶対おれが屁こいたと思うじゃないか。




ドアが開いた瞬間、おれは運命を呪いました。



三階でエレベーターをまっていたのは歳の頃、20歳くらいの、


歳のころ、20歳くらいの、美女。





推定、入社半年。





ぎゃー。



ち、ちがうんです。



それをこいたのは一見馬主にみえるけど、


じつはすっげえくさい屁をこくおっさんで。



おれはなにも。



なにもしてないんだー!!



なんて叫ぶことはできないため、


ドアが開いて美女が乗り込もうとした瞬間、



おれは無表情で即効、閉ボタンを押しました。





おそい、おそいよ。



関西電力よ、もっと電気を



ドアとドアの隙間に足が入ってきた。



美女だ。



あぁ、もうだめだ。



おれは意気消沈して、下を向いていました。



あぁもう絶対おれが屁こいたと思われてる。





チーン。




着いた先は8階でした。



2006 12 26日


kibun



横綱はいま強くなる稽古と、
3年先に強くなるための稽古と、
両方をしなくちゃならない

 九重親方


想像
見返り美人の微笑み。




今日の夕方五時半ごろのおれのことばです。



「おまえあまりに三毛すぎるぞ」




コンバンワ☆




喜文です。




駐車場のねこ一家に子猫が生まれまして。



その子猫に言ったことばです。



子猫は、


「アホ! これ体に地図の入れ墨いれとんねん!」





おれは何の入れ墨だかわからなかったので黙っていたら




こねこはイキって言い放ちました。










「三重県じゃ!!」









三重県じゃー!!







引っ越しをしたら子猫を飼いたいとおもいます。




こどもを生む予定はありません。




かわりというわけではないですが、



引っ越しをしたら子猫を飼いたいとおもいます。





どうしても埋められない溝ってありますよね。



たとえばおれは空が飛べません。



それを同じでおれはこどもが生めません。



MANですから。


埋められない溝。




2006 11 18 kibun





埋められない溝。
こねこ



こねこがいたんです。


だからぼくは自転車をとめた。


一匹のこねこだと思ったら、


親ねこ一匹。


こねこ四匹の大所帯だった。


後に夫のねこもでてくるのだが、それはまた別のはなし。


あまりにかわいくてコンビニに

自転車を走らせた。




ベビーチーズを買って!!

と言われたような気がしたんだ。



うん、あなたの予想通り風邪ひいて頭はぼーっとしてる。




テンションおかしいからまた今度書くよ☆


発見したのはおれの方なのか、

それともこねこがおれを発見したのかは、ただ視点がちがうだけだよ!!



あしたの朝早起きして、様子みてくる!!!





それも四匹も。

なにを話すかなんて考えちゃだめだ



puffy 「ハズムリズム」 東京スカパラダイスオーケストラ




がんばってなんて言わないところが好きだってこころで唄うよ。








このフレーズいいなて思って携帯にメモろうとしたら、




3分前に送ったメールの最後が「がんばりましょー」



その3分前が「あしたがんばろうね」




おれにはこのフレーズを好きになる資格がありませんでした。



喜文です。


コンバンワ☆



あしたは映画の予告編を撮りに大阪へ行ってきます。




ゲリラ撮影なので逮捕されたら、

ちゃんとカツ丼がでるかどうかレポートしたいと思います。



おたのしみに?!



でわ、あしたがんばります!!




んが!やっぱ資格ねえっ。




2006 10 25

kibun


わくわく

ナチュラルミネラルウォーター



おひさしぶりです。





観光シーズン真っ只中、大阪京都観光のついでに劇団ナチュラルミネラルウォーターはいかがですか?





喜文です。



コンバンワ☆





ところで11月4日のチラシができあがりまして。





今回の公演に参加する3人のキャラをデフォルメして



載せてみました。





タワレコで見つけたCDのジャケットをイメージしてつくりました。





いや、作ってもらいました。





この場を借りてありがとうございます。





チラシの右半分が切れてるのは、




本物のチラシがほしくなるように配慮してのことです。




決してうまくアップできなかったわけではないですよ。




決してなんとか右半分もきっちりでるように2時間キーボードと格闘なんかしてないですよ。




ええいもういいや、これでアップしてなんか思わせぶりな言い訳してしまえなんて思ってないですよ。




公演にきてくれた方にはチラシ差し上げます。





それで確認してくださいね。





いま、もずく食べながら台本書いてます。





今回はぼくの映像作品は大阪フレンヅの予告編と「ロゼオ」の本編を上映します。




ロゼオは脚本という形でかかわらせてもらいました。




初の映像作品であります。





11月4日これなくて、それでもロゼオみたいという方は





10月28日(土)
 14時    会場
 14時30分 『ロゼオ』
 15時20分 『E-VIL』

会場:ウィングス京都 2Fビデオシアター
http://www.wings-kyoto.jp/01wings/03access.html



11月12日(日)
 19時    会場
 19時30分 『ロゼオ』
 20時20分 『E-VIL』

会場:クレオ大阪中央 4Fセミナーホール
http://www.creo-osaka.or.jp/chuou/index.html



わたし関東だから関西の劇場には足を運べないの、うふん、観たかったわぁという方のために。




会場:浅草アサヒ・アートスクエア
(130-8602東京都墨田区吾妻橋1-23-1 アサヒスーパードライホール4F
東京メトロ銀座線「浅草」駅より徒歩5分


11/24(金) 
1900-2000 <ステージチャージ1000円(ワンドリンク付)>●だるま屋・音コラボレーショ
ン(1h)




東京でも上映されます。







というわけで11月4日まで時間がないので予告篇の完成をがんばります。





また制作日記なんかも載せていけたら載せていきます。





もずくとワンウェイビールとかけて劇団ナチュラルミネラルウォーターととく。




そのこころは。




好きなひとにはたまらない(願望含む)。





2006 10 22



kibun


なかよし
dordogne



3時間38分。



なんの時間かって?



ぼくがさっきまで「コーラを買おうか迷ってた時間」です。




kibun

出かけよう、晴れるまでに

やあ


むかし。

クリスマスの日の朝のこと。


枕元に靴下とスーパーマリオ3が置いてあったことを思い出した。



靴下の中にスーパーマリオのカセットを無理やり入れようとしたのか、


その靴下は見た目にわかるほどに伸びていた。



ぼくはそのぶかぶかの靴下を履き、


朝の五時からファミコンの電源を入れる。




やがて母親が起きてきて、


トイレにいく。



トイレから出てきた母親は「はやいね」とぼくに言う。



ぼくはすべてをわかった上で「サンタがきたわ」とぶっきらぼうに言った。




「いい子にしてたら来年もくるよ」



卵をかき混ぜる音が聞こえてきて、


その音は直ぐにじゅうという腹ぺこのぼくにはとても刺激的な音へと変わる。




ぼくのクリスマスの記憶はいつもそこで終わる。



ぼくは24才になった。




今年のクリスマスはこっそり両親の枕元にプレゼントでも置いていこう。


あくまでこっそりだ。




カードもつけて、


こう書いておくんだ。









「いい子にしてたら来年もくるよ」



kibun


あしたは晴れるよ

プジョル




窓を開けたら、


蝉が飛び込んできた!!



壁に張りついて


「宝くじに当たったらどうしようなんて思っても

 当たらないから心配するなーー!!」



と叫んでいるかどうかはわからないが



うるさいので、おまえの死に場所はここではないと言いながら捕獲して



窓の外へだしました。



そうそう、サマージャンボを換金しにいかなきゃなあ。



ええ、もちろん300円ですが。


喜文でした。



最後に、


夕立はおれが外にいないときにしてほしいと勝手なことを言ってみる。

夕釣り